2023/12/02 13:33

1人で飛行機に乗る時、隣の人がどんな人かは重要ではないですか? 

 

知らない人だけど、あなたが隣でまあまあ良かったわ。と言えたら、まあまあ良くないでしょうか?

 

 帰りの飛行機は寒い日の朝早い便でした。


空港に行く方法を正確に調べていなかった私は、やっぱり夜中の治安が良くない事にビビりました。


私はロンドンでのライブが好きなので、帰りは夜遅く、蚤の市に行く時は朝早く外出します。


でもやっぱり最低でも0時から、太陽が昇るくらいまでは1人で歩かない方が良さそうです。



(色々あって夜中捨てることになったアディダス)



 早朝に空港に着いてからは、朝ごはんを食べようとして手が滑ってソースを自分の服にかけてしまったり、地味なハプニングが続きました。


今日ついてないからな。


ベンチで搭乗を待っている時、向こうから息を切らして走ってくる人を見つけました。


イギリスから日本へ行くにしては荷物が小さく、ラフすぎる格好で、握っている搭乗券がぐちゃぐちゃになっています。


搭乗のグループが順番に呼ばれていく中、走ってきた人はあっさり順番を抜かして飛行機に乗り込んで行きました。


飛行機の中に着くと、同じ列のシートの窓際にその人がぐったりしていました。


やっぱり今日ついてないからな。


3列シート、私は通路側、その人は窓側、最後に真ん中の席に女性が来てくれました。


私たちのコミュニケーションは、意外と真ん中のマダムがお話し好きで、ぐったりしている窓際の人に、あなた大丈夫?


と話しかけてしまったところからなんとなく始まりました。


 飛行機が飛び立つ前、窓際の奴とマダムは意外と会話が弾んでいる様子でした。


奴はサウスロンドン出身で、20代後半、前日まで忙しく来るのがギリギリになってしまったこと、今とても眠いこと、


意外と彼女を大切にしていることが聞こえました。


マダムは、旦那さんがイギリス人で自身はオランダ人らしく、娘さんがいる様でした。


飛行機が離陸し、窓際の奴は危険人物じゃないらしいので、早速1本目の映画をセットしたところ、窓際の奴が


「私の日本語は、小さいです。」と一生懸命な日本語で私に話しかけてきました。


イヤホンをつけてるのによく話しかけられたな。とちょっと思ってしまう難ありな私ですが、流石に悪い気はしませんでした。


私の日本語は小さいです。は、私の日本語は少しです。に言い換えると完璧だよ。と彼に説明しました。


会話はそのまま3人で弾み、モニターでは映画がエンディングを迎えました。



 彼は、職業をブラックスミスと説明し、鉄か?と困惑していた私に「鍛冶屋」と日本語で言いました。


真ん中のマダムは、イギリスのリーズで楽器メーカーに勤務し、今回は仕事で浜松に行くそうです。


鍛冶屋は、奈良県がお好きなようで、前回は山で滝行をしたようです。


 マダムは、浜松で仕事をしてから日本国内一人旅に向かうようで、とてもナーバスになっており、


鍛冶屋と私で、マダムに困った時の日本語講座をしました。


鍛冶屋は、日本語にはスーパー使える言葉がある。「すみません」だ。と、すみませんの素晴らしさをマダムに語りました。


鍛冶屋は、そのうちマダムに奈良県の山をおすすめし始めたので、まずはお寺に行ったり、鹿に餌をあげたりした方が良いと思う。


と私は軌道修正をしました。



 私は日本に到着するまでに、映画は1本しか観れませんでした。


マダムはSNSをしないようで、一期一会でしたが、鍛冶屋とはSNSで繋がってしまいました。


彼は今回の日本の旅では、刀で藁を切る、試し斬りに参加していたようです。自作の刀の様です。


多分奈良県でしょうか。


2人が隣でまあまあ良かったです。


最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。


ご旅行楽しんできてください。